ソフトマター研究センター

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センターの目的
 ソフトマターは、基本的には高分子・液晶・両親媒性分子・コロイド・生体物質など複雑な構造に由来する大きな内部自由度を特徴とする物質の総称である。これらの物質は必然的にエントロピーが系の振る舞いを決定づける上で重要な役割を果たし、エネルギー的な相互作用とバランスすることにより非常に多 様な世界をこの自然界に構築している。ソフトマターはその捉え所のない性質により、従来の物理学の対象として取り上げられることが少なかったが、近年 そこには豊穣な物理が含まれている事が明らかになるにつれて、非線形・非平衡物理学の研究対象として非常に注目されるようになってきている。さらに、ソフトマターは次世代の新機能性物質の中心的役割を果たす事が期待される工業的応用の観点から、また物理学と生物学の境界領域における物質であるという観点から21世紀のおける物理学のフロンティアとして非常に注目されている研究領域である。
 本学物理学科ではこのような背景から日本ではまだ注目される機会の少ないソフトマター物理学の充実を目指して研究体制の確立を進め、現時点で物理学科内に実験系1研究室、理論系2研究室の3研究室から成るソフトマターグループを擁立する国内でも有数の研究グループとなっている。そこで、平成16年度からの国立大学の独立行政法人化を機会にこの3ソフトマター研究室を軸に生物系・化学系の研究室も加え、総合的なソフトマター研究および教育を強力に推進する為に、本ソフトマター研究センターを設立することとした。
センターの概要

 本ソフトマター研究センターは、ソフトマターがもつ学際的で多様な性質を総合的に研究する為に以下の5研究室から構成されており、互いに有機的に関連しながら研究を進める体制をとっている。すなわち、既存の学問間の垣根をできるだけ取払い、単に物理的観点だけではなく数学・生物学あるいは化学的観点からも先端的研究を進める事が可能である。

ソフトマター(数理物理) 物理学科 理論 出口研究室
ソフトマター(化学物理) 物理学科 理論 奥村研究室
ソフトマター(構造物理) 物理学科 実験 今井研究室
生体ソフトマター(構造生物) 生物学科 実験 小林研究室
非平衡ソフトマター 化学科  実験 森 研究室

 さらに、研究の発展を推進するために各研究室は共同研究を積極的に展開しており、その共同研究者は客員研究員として本センターに所属している。例えば、ソフトマター物理の分野で初めてノーベル賞を受賞したPierre-Gilles de Gennes 教授 (Collège de France) も本センターの客員研究員であり、その他ソフトマター分野の著名な国内外の研究者が客員研究員として本センターに所属している。

ソフトマター研究センターにおける教育・ポスドク支援活動

 本センターは研究活動のみならず、この充実した研究環境を利用した教育にも力を入れている。基本的に、本センターでの研究指導を望む学生はこのセンターを構成するどの研究室に所属する事ができ、また複数の研究室で研究指導を受ける事も可能である。本センターでの教育を望む学生は、お茶の水女子大学人間文化研究科の博士前期課程(物質科学専攻ないしはライフサイエンス専攻)博士後期課程(複合領域科学専攻)に所属することが必要であるが、これらの専攻の学生は女子に限られている。しかしながら本センターでの研究を望む男子学生は、本センターで協力研究員として研究を進める事が可能である。また、本研究所の特徴に共同研究の推進があり、学術振興会等のポスドク・社会人大学院生等の若い研究者の受け入れも積極的に推進している。これら本研究センターでの教育・ポスドク支援活動については遠慮なくセンター長および各研究室に問い合わせて下さい。